日米学生アメフット球宴 ニューエラボウル 28年で幕



 ■大学ごとに国際交流 役目終える

 日米の大学生が混成チームを結成して戦うアメリカンフットボールのオールスター戦「NEW ERA BOWL(ニューエラボウル)」が2日、神戸市灘区の市立王子スタジアムで、28年の歴史に幕を下ろす。日本の学生が本場の戦術や実力を体験できる貴重な場として定着していたが、主催する関西学生アメリカンフットボール連盟が「役目を果たした」との理由で打ち切りを決めた。背景には、アメフット界に押し寄せる国際化の波がある。(岡野祐己)

 「米国の選手は走りのキレ、速さがずば抜けていた。思いきりぶつかっても重かった」。関大アメフット部コーチの和久(わく)憲三さん(32)は学生時代に経験したニューエラボウルの思い出をそう振り返る。

 ◆海外向く契機に

 関大の2年生だった平成16年から3年連続で守備ライン(DL)の選手として出場。米国人学生の屈強さに驚く一方で「小柄な体格を生かした速さなら海外でも通用する」と感じたという。4年生のときに来日したモンタナ大のコーチとは卒業後も交流が続き、室内版アメフットの米国プロチーム入りを目指した際には、ビザ取得の推薦書を書いてもらった。和久さんは「ニューエラボウルは海外に視野が向くきっかけになった」と話す。

 ところが、昨年は世界大学選手権の影響で中止。関西学生アメフット連盟は今春、平成2年に始まった前身の「平成ボウル」から27回目となる今回での打ち切りを決定した。伊角(いすみ)富三理事長(67)は「(日本の)各チームが個別に米国のコーチらと人脈を築き、ネットワークができてきたのが大きい」と説明する。

 実際、関大の一部選手やコーチは18年夏にモンタナ大のキャンプを訪問。現在はカナダの大学とも交流がある。昨季、甲子園ボウルで早大を下して学生日本一に輝いた関学大は昨年6月にメキシコに遠征し、現地の国立大と対戦した。立命大も全米大学体育協会所属の強豪、オクラホマ大にコーチらを派遣し、最先端の戦術を取り入れている。和久さんは「自分の学生時代に比べると、日米の垣根はなくなってきた」と語る。

 ◆新たな大会探る

 一方で休止を惜しむ声もある。23年から東日本大震災の復興支援の目的で東北の大学の選手を招いており、東北学院大3年の佐藤隆太さん(20)は「高いレベルの中でプレーできるまたとない機会。今年で終わるのは残念」と話す。

 平成ボウル時代に関学大の監督としてチームを指揮した伊角理事長も「米国は芝のグラウンドが当たり前だが、日本の土の球場でも嫌な顔をせずにプレーしてくれた」と感謝を忘れない。その上で、「今後について各大学と話し合いたい」と新たな大会創設の可能性も探っている。

 最後の試合には、ネバダ大ラスベガス校とサンノゼ州立大が来日。2日午後5時にキックオフする。

引用:日米学生アメフット球宴 ニューエラボウル 28年で幕


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