岩崎悠人がFWの中心に名乗り「僕が引っ張る」…エースを失った日本をけん引する覚悟



前半20分、U-20日本代表は思ってもいなかった形で大黒柱を失った。3月の欧州遠征から9試合9得点とこのチームで絶対的な結果を残し続けてきたエースストライカー、小川航基(ジュビロ磐田)の負傷交代。心理的なダメージまでもたらす厳しいアクシデントだった。

2トップを組むFW岩崎悠人(京都サンガF.C.)は「すごく厳しかった」と率直に語る。精神面はもちろん、「やることが増えて大変だった」と振り返ったように、代わりに入った久保建英(FC東京U-18)にハイボールを競らせるのもナンセンスのため、競り合いを担当しながら裏抜けも狙いつつ、ボールを持てば単騎突破も仕掛け、守備では運動量豊富に走り回り続けた。久保には「役割分担をハッキリさせよう」と話し、中盤に落ちるプレーは久保へ完全に任せて裏を狙いつつ、自身は体を張りながら走り回る仕事を広くこなして、チームのけん引車となった。

2トップの出来は決して悪くなかった。ウルグアイDFが厳重に警戒する中でもチャンスに絡み、58分には久保のドリブルシュートをGKが防いだこぼれ球を頭で狙い、67分には久保のスルーパスに飛び出して右足シュートを放つ。それぞれDFとGKに防がれたものの、期待感は感じさせるプレーだった。

本人もスルーパスに抜け出したシーンについては「もう少し中で受けられれば良かった」と語りつつも、手ごたえを話す。もっとも、そうしたシーンが少なかったという反省とワンセットでの手ごたえだ。

「今日は個人個人で『何かしてやろう』という思いが強かったと思うので、もう少し個人だけではなくて、グループで何かしようという意図があれば、また何か起こせたんじゃないかと思います」(岩崎)

特に必要性を強調したのは、いわゆる第3の動きだ。

「3人目の動きが大事になってくる。今はトン・トン(と細かくパスを繋いだ上で)の次がなかなかないので、その3人目の動きを自分がしていけばいいと思う。トン・トンまでは(堂安)律とか久保くんがやってくれると思うので、自分はその最後のところに集中したい」(岩崎)

もう一つ、胸に秘める思いもある。小川の交代後の自分のプレーを「逆に『自分がやってやる』という思いがまた強くなってしまった」と振り返るが、それは感じている責任感の裏返しだ。もう一度、冷静にチームのためのベストプレーを考えながら、しかしエースを欠いたチームの最前線を担うという覚悟はある。

次の試合で小川に代わって岩崎と組むのが誰になるかは不透明だ。久保は切り札として後半に温存しておきたいところなので、先発FWには別の選択肢が求められる。ただ、いずれにしてもFWの柱が誰になるかは明らかだ。

「前線は僕が引っ張るという思いでいる」

エースを欠いたチームのエースになる。イタリアとのグループステージ最終戦において、岩崎悠人にとっての大きな挑戦が始まろうとしている。

文=川端暁彦

GOAL

引用:岩崎悠人がFWの中心に名乗り「僕が引っ張る」…エースを失った日本をけん引する覚悟/コラム


コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

PR

このページの先頭へ

×