松本薫、銅を奪取した“野獣の精神” 父の手料理が重圧克服をサポート



★リオ五輪

 ■柔道・女子57キロ級

 自慢のメンタルでなんとか「銅」は確保した。ロンドン五輪金メダルの女子柔道57キロ級、松本薫(28)=ベネシード=が3位決定戦で連珍羚(レンチンレイ、台湾)に優勢勝ちし、2大会連続の五輪メダルとなる銅メダルを奪取した。「金メダルを目指してやってきたので、何も持たないで日本には帰れません」と意地をみせた。

 準決勝の開始わずか24秒で、ドルジスレン(モンゴル)の背負い投げ一本に沈んだ。「金メダルしかない」と五輪連覇にかけてきた松本にとっては受け入れがたい「まさか」だった。3位決定戦まではわずか30分少々。いかに気持ちを立て直すかがカギだった。

 相手の連珍羚は日本の実業団で稽古をかさねている。過去3戦で1敗しており、決して楽な相手ではなかったが、終始松本が優勢に進めた。“野獣”のニックネームの源になった積極的な攻めに加え、この4年間で「私は“知性を持った野獣”になりました」と戦略と対策を重ねた試合ができるようになった。

 3分29秒、小内巻き込みで有効を取って手堅く勝利。低迷が続く日本柔道で2大会連続のメダル獲得は評価できる。「そうおっしゃってくれる方がいらっしゃるなら…」とようやく苦笑いだ。

 「憧れは仙人になって空を飛ぶこと」「リオは治安が悪いので弾丸を素手でキャッチする練習をしてきた」と松本ワールドで知られるが、この4年間は一進一退だった。ロンドン五輪の直後に右肘の手術、2013年には右肩亜脱臼と太ももの肉離れに苦しんだ。

 「金メダルを取ると国際大会のゼッケンが金色になるんです。自分の目ではみえなかったけど、ほんとうに重たかった」

 そんな重圧の中で支えてくれたのが料理人の父・賢二さん。「ポテチ(ポテトチップ)と炭酸ジュースが好物だった」という松本の食事が偏らないようにいつも手料理を届けてくれた。「もう一度、父親にメダルをかけてあげたかった」

 客席でやさしい表情で銅メダルに拍手を送る賢二さん。表彰式が終わるとようやく“野獣”に笑顔。メダルをみつめて「うれしいのと悔しいのと…甘酸っぱい感じです」。

引用:松本薫、銅を奪取した“野獣の精神” 父の手料理が重圧克服をサポート


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